
こんにちは、てつやまです。
今日紹介する1冊はこちら
『発達障害の僕が「食える人」に変わったすごい仕事術』借金玉

本書は、発達障害当事者の著者が書いた、「生きるため」の仕事術本。
基本的な考え方から、具体的な方法まで紹介。
当事者が描いた本なので、実用性が高い一冊。

なんでこの本を読んだの?

私自身、発達障害と診断を受けています。
そんななか、「働く」ことのハードルが上がってしまっており、
当事者が書いた「仕事術」というこの本に、興味を覚え読んでみたくなりました。
タイトルの「食える人」というワードにも心惹かれます。
生きることが目的、何とか生活したいという、私の目指す先の言葉だと感じました。
本の内容で大事な3つのポイント
①発達障害の人々には個別的対応が重要!
②「生存」がテーマ!「食える人」になるためには?
③コミュニケーション具体例
一つずつ解説していきます!
①発達障害の人々には個別的対応が重要!
Win-Winな方法を見つける!
発達障害の当事者たちは、それぞれ異なる症状や困り事を抱えています。
そのため、適切な対応も、人によって違ってきます。
大切なのは、当事者の話をよく聴き、お互いにとって良い方法を見つけることです。
この本の中で強調されているのは、
「発達障害の厄介な点は、一人一人症状や困り事が違う」
という点です。
「発達障害の人はこういうことに困ることが多い」と一括りにされがちですが、
実際は個人個人でどれくらい困っているのかが違い、
困っている箇所も違うということがキーポイントです。
だからこそ、発達障害当事者本人の話をきちんと聞き、
その話を受け止めて、自分が出来ることと照らし合わせ、
お互いがWin-Winになるように接することが大事なのです。
②「生存」がテーマ!「食える人」になるためには?
「生存」が一番大事!
この本の中心テーマは「生存」、すなわち
「生きていればとりあえずOK」
という考え方です。
「食える人」になるというタイトルですが、
大前提として「生存」、つまり生きることを大事にしています。
「自分はなんてダメなんだ」と、
周りと比べて落ち込む必要はないと述べられています。
努力についての考え方
努力は
「やりたいときに、やるべき環境が整っていたら、やればいいこと」
だと著者は本書で述べています。
「やらねば」と焦ってする努力は、空回りし、
効果が目に見えず、悪循環に陥るリスクがあります。
努力は才能であり、努力する機会を見るのも才能。
発達障害による二次障害やうつなどを患っている人は、
少ない体力・気力で、日々を過ごさなければならないため、
努力するのは「したい時に限る」
という生存戦略が求められるのです。
③コミュニケーション具体例
部族の掟を知ることが第一歩
職場を部族にたとえ、その部族の掟をまずは知ることが大切だと説かれています。
よそでは通用しない掟であろうとも、チーム内で用いられているルールは、
そのチーム内では有効です。
部族の中では、その掟が有用かどうかは関係なく、
それを守ること、尊重することが大事であり、
尊重することで仲間の一員と周りから認められます。
仲間との軋轢に悩む人には、
この考え方を少し取り入れてみることが解決の道かもしれません。
ただし、部族は世界に一つだけではありません。
どうしても耐えられないときは、そこから飛び出すことも
一案だいうことは覚えていてほしいと思います。
親切に対する感謝は商取引のようなもの
また、親切に対する感謝は、商取引のようなものであり、
褒めることのタイミングが重要であると述べられています。
親切にしてやったのに礼がないという怒りは、
商売人が商品を渡したのに対価が支払われなかった時の怒りに似ている
と、本書で説明されています。
「親切には礼をいう」という行動を、道徳的な観点からではなく、
商売における売買契約と同じと考えるのは、とても新鮮な視点で、印象に残りました。
褒めるタイミングをつかむ!
「褒める」と聞くと、たいていの人はレトリック(巧みな表現をする技法)、
テクニックのほうを重視しがちですが、重要なのはタイミングだと本書で著者は述べています。
変なタイミングで褒められると、ちゃんと聞いていないのではと感じ、
かえって不信感を覚えることがあります。
タイミングを掴むためにも、
「褒めるトレーニング」=「音ゲーのようにリズムを刻む体験」
を多く持つことが大切だと感じました。
まとめ
繰り返しとなりますが、本書のポイント
①発達障害の人々には個別的対応が重要!
②「生存」がテーマ!「食える人」になるためには?
③コミュニケーション具体例
『発達障害の僕が「食える人」に変わったすごい仕事術』は、
発達障害当事者にとって、非常にためになる本です。
この本は、発達障害の特性を持つ当事者が、生きるためにどのように考え、
どう行動しているかを示しています。
そして、その考え方や方法論は、発達障害を持つ人々だけでなく、
誰にとっても参考になる部分が多い。
個別的対応の重要性や、「生存」をテーマにした柔軟なアプローチ、
そして実際のコミュニケーションの具体例など。
発達障害の特性を持つ人が、自分の特性を把握し、その対策をしようと決めた際、
この本は、「相棒のような存在」となってくれるはずです。
また、困り事に対する解決策だけでなく、「自分だけ」という孤独感を癒やす効果もあり、
自分一人で考えるぐるぐる思考から脱却するヒントを得ることもできます。
この本は
・発達障害当事者の人
・発達障害当事者で、どう生きたらいいか悩んでいる人
・仕事中の困り事が多い人
におすすめな一冊です!
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