こんにちは、てつやまです。
今日紹介する1冊はこちら
『ストレス社会で「考えなくていいこと」リスト』井上智介
本書は、精神科医である著者が、
「考えなくていいことは考えずラフに生きよう!」
モットーモットーに、「考えなくていいこと」を列挙、具体的に説明した本。
悩みに対する解決案なども紹介。
なんでこの本を読んだの?
私自身、「考えなくていいこと」をくよくよ考えてしまう性分です。
悩んでも仕方ないことが、頭の中でぐるぐる巡って、気になりすぎてしまいます。
そんな悩みを断ちたいと常々思っていたため、本書の
「考えなくてもいいことリスト」
というキーワードに興味を持ち、読んでみたくなりました。
本の内容で大事な3つのポイント
①「人間関係」で考えなくていいこと
②「仕事」で考えなくていいこと
③「考えなくていいこと」が大切な理由
一つずつ解説していきます!
①「人間関係」で考えなくていいこと
「いつまでこれが続くんだろう」とは考えなくていい
イヤな上司との関係性に着目しつづけると、
「いつまでこれが続くんだろう」と絶望感を抱きやすいです。
つまり、逆に考えれば、終わりが見えると心に余裕が生まれる、ということです。
イヤな上司との付き合いも、先が見えたら、希望もみえます。
とりあえず、耐えられそうな期間を、限定してみます。
たとえば、一刻も早く上司と離れたい、と感じているなら、一度距離を置いて深呼吸。
そうして、冷静になって、さて「いつまでなら耐えられそうか」を考えてみます。
3日?1週間?1ヶ月?
期間限定すれば、後はその期間だけは続ける。
その後、期間満了したら、その時また考えてみる。
その際辞めたい気持ちが強ければ、辞めると決断しても、納得できるはずです。
「断ると使えないヤツだと思われるかな」とは考えなくていい
断ると、「自分の評価が下がるんじゃないか?」「仕事できないヤツだとバカにされるのが怖い」
と考えると、なかなか断ることができないかもしれません。
しかし、「はっきり言う」ことだけが「断る」ではありません。
ポイントは、
①現状を伝える(急な仕事に着手できる時間的余裕はない)
②代替案を出す(代わりにできることや、いつまでなら可能かを伝える)
断ることが苦手な人でも、代替案をセットで出すと決めていれば、
断ることへのハードルは低くなります。
「断る」というより「自分の意見を伝える」という考え方です。
「断ると悪い」とは考えなくていい
これは「おせっかいな人がいる」場合の考え方です。
おせっかいな人は、むしろ善意で行動しているため、断りにくいもの。
そんな場合の、おせっかいな人に対応する3つのポイントがあります。
①まずは感謝の言葉
②自分の気持ちを伝える
③少し迷惑している雰囲気を出す
たとえば、健康のためといってマラソン大会に誘ってくる上司に対して
①→「ありがとうございます」
②→「ただ、マラソンは苦手なので遠慮します」
(さらにぐいぐいきたら)
③→「自分のことは自分でなんとかしますので大丈夫です」
自分の気持ちを押し殺して、つきあいで参加し続けると、その相手との関係性が崩れてしまいます。
適度な線引きは、お互いのためにも大事です。
②「仕事」で考えなくていいこと
「この先どうなるんだろう」とは考えなくていい
「この先がみえなくて不安」という気持ちは、どなたにでも生まれるものです。
先のことを考える人は、その中から不安なことをピックアップして、心配で苦しくなりがちです。
将来のことを考えることはもちろん大事。
しかし、それが不安となってしんどいなら、「今ここ」に意識を向けることが大切。
明日のことが不安ならば、なんとか今日一日を乗り切ることだけを考えてみる。
今日から見た明日の不安は、もしかしたら明日には小さくなっているかもしれません。
今日一日を乗り切れば、明日は勝手にやってくる
「なんとかなる」「ケセラセラ」精神が大事な場面は必ずあります。
「いつも全力投球でいないと」とは考えなくていい
頑張る=全身全霊
だと、頑張るたびに心身が削られていきます…
そこで、頑張るにもいくつか種類を持つことが大事。
本書では6種類を紹介。
①全力で頑張る(100%で挑む)
②ちょっと頑張る(とりあえずやってみよう)
③できる範囲で頑張る(だめなら誰かに頼ろう)
④ぼちぼち頑張る(期限ぎりぎりまでは放置)
⑤余裕があれば頑張る(ほかにやることがなければやる)
⑥誰かが頑張るだろう(主体的には関わらず、他力本願)
個人的に、0か100で考えてしまいがちなので
①全力で頑張る(100%で挑む)or頑張らない
しか種類がありませんでした。
今度からは、
①全力で頑張る(100%で挑む)
②ちょっと頑張る(とりあえずやってみよう)
⑤余裕があれば頑張る(ほかにやることがなければやる)
くらいの種類で考えていきたいと感じました。
③「考えなくていいこと」が大切な理由
なぜ「考えなくていいこと」に着目するのか?
現代は、昔にくらべ人間関係の悩みが複雑化しています。
コロナ禍を経て、在宅ワークやリモート会議など、人との接触を避けて生活することが増えました。
これは、苦手な人と会う機会が減ったというメリットとともに、
雑談がてら相談できていたことができなくなるなど、
物理的、精神的な距離を感じ、孤独を感じやすいデメリットもあります。
直接的なコミュニケーションが減った分、相手との意思疎通に対し、
「うまくできているかな?」
「誤解されていないかな?」など、
今までなら「考えなくていいこと」を、考えてしまう環境に今、置かれているのです。
色々考えすぎてしんどくなりやすい現代こそ、
「考えなくていいこと」をしっかり見極める目が大切になっているのです。
オンとオフの切り替えが重要!
前で述べたとおり、「考えなくていいこと」を考えてしまいがちな状態をオンだとすると、
たとえば家に帰ってからもずっとオンの状態でいることもあり得ます。
「ちゃんと伝わってる?」
「変に思われていないかな?」
ずっとオンの状態だと、心身ともに休まりません。
だからこそ、オンとオフの切り替えが重要です。
特に、在宅ワークだと、仕事とプライベートもはっきり分かれていないもので、
オンオフにも一工夫必要になります。
たとえば、仕事机はテレビが見えない位置に調整したり、
カフェや公共施設のフリースペースで作業したりも、オンオフの気分転換に役立ちます。
もし、職場で働いているなら、このような工夫は「考えなくていいこと」でした。
しかし、現代の働き方では、これらの工夫は「考えなくてはいけないこと」ととなりました。
その分余計に「考えなくていいこと」に意識をさけなくなってきているのです。
「考えなくてはならない」ことを考える!
「世の中常に変化する」とはよく聞く言葉ですが、特に現代は、その流れが急だと感じます。
考えなくてはいけないこと
選択しなければならないこと
決断を迫られることばかりです。
「考えなくていいこと」を考えておくということは、
これらの「考える必要があること」のために、脳を休めておくこととも言えます。
自分の限界を知り、考えなくていいことを排除して、
考えることを優先順位をつけ、ひとつずつ決断する。
ストレス社会では、自分にとって「考えなくていいこと」をいくつ排除できるかが、
心身の健康に直結するのだと感じました。
まとめ
繰り返しとなりますが、本書のポイント
①「人間関係」で考えなくていいこと
②「仕事」で考えなくていいこと
③「考えなくていいこと」が大切な理由
この本を読んで、「考えなくていい」ことを考えることは、
「考える必要がある」ことを大事にすることだと気づきました。
複雑化したストレス社会の現代、考えることが山ほどあります。
なんでもかんでも考えていると、心身共に摩耗します。
「考えなくていい」ことに着目することは、自分を守ることに直結します。
取捨選択して、自分の人生心地よく過ごしていきたいです。
この本は
・人間関係に疲れている人
・何を考えるべきか分らなくなっている人
・他の人はどうしているのか知りたい人
におすすめな一冊です!
コメント