「言葉で魅せる」力に気づける!/⁠『ひとこと化 人を動かす「短く、深い言葉」のつくり方』坂本和加

てつやま
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こんにちは、てつやまです。

今日紹介する1冊はこちら

『ひとこと化 人を動かす「短く、深い言葉」のつくり方』坂本和加

てつやま
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「カラダにピース。」

この印象的なカルピスのコピーを知っていますか?

このコピーを生み出したのが、本書の著者である坂本和加さんです。
彼女はコピーライターとして培ったノウハウから、
「ひとこと」で伝えることができる思考法を紹介しています。

なんでこの本を読んだの?

てつやま
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私がこの本を手に取ったきっかけは、日常的な悩みからでした。

長々と話してしまい、結局伝えたいことが上手く伝わらない…

そんな経験は誰にでもあるのではないでしょうか。

「もっと簡潔に、でも深く伝える方法があるはずだ」という思いから、
この「ひとこと化」の考え方を学びたいと感じたのです。

本の内容で大事な3つのポイント

①「ひとこと化」とは何か

②納得感の重要性

③自分を表す「ひとこと」 – キャッチコピーの魅力

一つずつ解説していきます!

①「ひとこと化」とは何か

「ひとこと」とは、なぜか忘れられないもの!

本書では、
「一番言いたいこと」を、相手に深く短く伝わる言葉にすること
を「ひとこと化」と呼んでいます。

しかし、ただ単に言葉を短くすればいいというわけではありません。

一番言いたいこと、すなわちその物事の本質を見極める必要があるのです。

「一番言いたいこと」を突き詰めて考えた結果、
浮かび上がってくるものが「ひとこと」なのでしょう。

これは非常に重要なポイントだと感じました。

自分の頭の中にさえ留められないような「ひとこと」が、他者の心に残っていくはずがないからです。

この考え方は、お笑い芸人がギャグやネタを作る時の思考プロセスに似ているなと感じました。

誰が、いつ考えても、面白いギャグやネタは、忘れようとしても忘れられないもの。
そのため、ネタ帳には具体的なことは書かないといった話を聞いたことがあります。

日頃、物忘れに悩まされることがある私にとって、この考え方は斬新でした。

もしかしたら忘れてしまうことは、自分にとって本当に大切なことではないのかもしれません。
本質的なことは、自然と記憶に残るものなのかもしれないのです。

「言いたいこと」を突き詰める

本書では「ひとこと化」の重要性が繰り返し強調されていますが、
その本質は「何が一番言いたいのか」を突き詰めて考えることにあります。

なんでもかんでも「ひとこと」にすればいいわけではなく、
「ひとことにする」という思考プロセスの中で、
「何が一番言いたいのか」を考え尽くす必要があるのです。

長々と詳細を話しても、結局何も伝わらないことがあります。

そんなときは、「何が一番伝えたいことなのか」を考え尽くして伝えるクセをつける。
それがコミュニケーション上手への一つの道なのかもしれません。

②納得感の重要性

納得感とは『無理がないこと』

著者は

「人を動かしていくものは、納得感でしかない。納得したから買う、行動する、好きでい続ける」

と述べています。

そして、納得感とは『無理がないこと』です。

納得感のある言葉をつくりたいなら、自然に、自然に考えていくことですと続けています。

これを読んで、マーケティングで有名な「ドリルを売るには穴を売れ」という言葉を思い出しました。

売りたい物を売るためには、買う人の

「それを買うことで得られるベネフィット(利益)」

を提示すべきだという考え方です。

ドリルの性能をいくら説明しても、購入者側のベネフィットを提示できなければ、売れません。
それだけ、受け手の「納得感」は大切なのです。

納得感のある言葉を作るためには、論理的な部分(例えば「1+1=2」など)と情動的な部分(例えば「家事代行を頼むと、こんなに趣味の時間が確保できる」など)を、齟齬がないように示していくことが重要です。

これが著者の言う「自然に」ということなのかもしれません。

言葉とは、思いを伝えるための唯一の手段

また、著者は

「思ったことは、言葉にしてからやっと伝わる」

「脳みそはつながっていない。だから言葉がある」と述べています。

日本人は「言わぬが花」、「何でもかんでも話すのは野暮」という文化を持っています。

そのため、「察する」「空気を読む」などの概念が当たり前に存在しています。

しかし、人間はインターネットのように回線でつながっているわけではありません。

本当に思っていることを相手に知ってもらいたいなら、言葉にして伝えるしかないのです。

「そのくらいわかってよ」とよく言われるほど察しが悪い私としては、
言葉に頼りきりな面は否めませんが、それでも言葉を大事にして、
「わかった気にならない」ように注意していきたいと思いました。

③自分を表す「ひとこと」 – キャッチコピーの魅力

自分を表す「ひとこと」は、自己理解が大切

さらに、著者は自身を表す「ひとこと」、キャッチコピーとして、

「口が2つあるのでおしゃべりです」

という言葉をよく使っていると述べています。

これは「坂本和加」という名前を覚えてもらうための、自己紹介の鉄板のような「ひとこと」です。

私の名前にも、口が2つあります。

「口が2つあって、おしゃべりです」という「ひとこと」は、私も使えるかもしれないと感じました。

キャッチコピーは、インパクトと「ああ確かに」という納得感が大事です。

私自身、自分のキャッチコピーなんて、考えたこともありませんでした。

しかし例えば、誰かを紹介するとき「読書家の山田さん」とか「スポーツマンの鈴木さん」など、
その人の特徴的な一部分を端的に表す紹介は、無意識のうちにしていたかもしれません。

自分のことは自分が一番わからないと言いますが、確かに自分を客観視するのは難しいことです。

著者の言葉を借りれば、自分自身を表す「ひとこと」を考えることは、
自己理解を深める良い機会になるのかもしれません。

言葉の力で他者の心を動かす

「ひとこと化」された言葉が力を持つのは、そこに「納得感」があるからです。

納得感のある言葉は、人の心に響き、行動を促す力を持っています。

相手に自然と伝わる表現を目指すことが、効果的なコミュニケーションの鍵なのです。

著者が強調するように、納得感とは「無理がないこと」です。

論理的な部分と情動的な部分が自然な形で繋がっているとき、
私たちは納得し、心を動かされるのです。

まとめ

繰り返しとなりますが、本書のポイント

①「ひとこと化」とは何か

②納得感の重要性

③自分を表す「ひとこと」 – キャッチコピーの魅力

『ひとこと化 人を動かす「短く、深い言葉」のつくり方』は、
コミュニケーションの質を高めるための実践的な知恵に満ちた一冊です。

「ひとこと化」の思考法は、ビジネスシーンだけでなく、
日常会話や自己表現の場面でも大いに役立つものです。

これらの学びを日常に取り入れることで、より豊かなコミュニケーションが実現できると感じました。

「長々と詳細を話して、結局何も伝わらない」という悩みを抱えていた私は、
この本から多くの気づきを得ることができました。

「何が一番伝えたいことなのか」を考え尽くす姿勢は、
これからの自分の言葉選びにも大きな影響を与えることでしょう。

言葉は思いを伝えるための唯一の手段です。

「ひとこと化」の思考を身につけ、短く、深く、心に響く言葉を紡いでいきたいと思います。

この本は

「つまりどういうこと?」とよく言われる人

コピーライターに興味がある人

ユーモアを身につけたい人

におすすめな一冊です!

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