『仕事のためには生きていない』安藤祐介/「働く理由」を見つめなおす!

てつやま
てつやま

こんにちは、てつやまです。

このたび、安藤祐介さんのコンプラお仕事小説

『仕事のためには生きていない』を読みました。

《作品情報》

・書名  仕事のためには生きていない

・著者  安藤祐介

・出版社 KADOKAWA

・頁数  258

1.この本のここが凄い!

お仕事小説。仕事ほどほど趣味全開の主人公。

ひょんなことから、社長発案の「スマイルコンプライアンス」プロジェクトリーダーに任され、
苦悩する主人公。
彼は、プロジェクトを通して働く意義を考えていく…

「働き方を考える」機会を与えてくれる作品。

なぜこの本を読んだのか

安藤祐介さんの『被取締役新入社員』という作品が面白く、著者の新作を読みたくなりました。

心に響いたフレーズ

社会の要請に「コンプライ」する。直訳すれば、従うこと。法令や社内規則、行動規範を守るほか、社会の論理を守り、地域や社会で責任を果たすことも含まれる

会社からの指示で、「コンプライアンス」について考える主人公。

従う、とは何に?

法令遵守なら、法律に違反しないことか?

法律に反しないことはもとより、社会規範といった、
ある意味道徳的なことを守ることも、
コンプライアンスという言葉には含まれているのだな、と感じました。

「反動で、定められたルールにさえ抵触しなければよいと考える人が必ず出てきます。そして抜け道を探し始め、ルールは形骸化する」

主人公の同期にして女性上司のセリフ。

コンプライアンスを「法令遵守」だけに限定することのリスクを話しています。

法令だけ守っていれば他は何をしてもいい、という考え方はとても危険なことです。
法律は完ぺきではない人間がつくった、「完ぺきではないもの」
多角的にケアが必要なものなのだと感じました。

毎朝職場に体を運び、夜は無事に家に帰ってくるだけでもすごいことなんだ

主人公の、心療内科担当医の言葉。

満員電車に乗せられて、一日働いて、また満員電車で帰宅。

それだけでもすごいこと

「それだけ」と書いたが、私個人、それが出来ませんでした。

だからこそ、すごさが身にしみます。

3.まとめ

読んだことで得られたポイント

『仕事のためには生きてない』という本を読んで、働くことの意味について、
たくさんの気づきを得ることができました。

最初に、コンプライアンスについて。
これは単に法律を守ることではなく、社会のルールや道徳も大切にすること、
「ただ規則を守るだけでなく、なぜそれが必要なのかを理解することが大切」
だと、読み終わった後に再認識しました。

毎日仕事に行くことは、決して簡単なことではありません。

お金を稼ぐためだけに働いていると、心が疲れ果ててしまいます。

この本から学んだ一番たいせつなこと、それは、
私たちが働く理由は「誰かとつながりたい」という思いがあるからだということです。

誰かを喜ばせたい、誰かと一緒に何かを作り上げたい、そんな気持ちが仕事に意味を与えてくれます。

この本を通じて、仕事は生きるための手段であって、目的ではないことを思い出しました。
人とのつながりを大切にしながら働くことで、より豊かな人生を送ることができると思いました。

この本は

・何のために働いているかと悩んでいる人

・働くことができない人

・コンプライアンスに苦手意識を持つ人

におすすめな作品です!

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