『健康以下、介護未満 親のトリセツ』カータン/親の介護に疲れたあなたへ…くすっと笑えるお話を!

てつやま
てつやま

こんにちは、てつやまです。

このたび、カータンさんのコミックエッセイ

『健康以下、介護未満 親のトリセツ』を読みました。

《作品情報》

・書名  健康以下、介護未満 親のトリセツ

・著者  カータン

・出版社 (株)KADOKAWA

1.この本のここが凄い!

だいたいの人が避けては通れない道、「親の介護」

正解なんて、誰にもわからない!?

それでも「一緒に」、笑って前に進む希望をくれるコミックエッセイ!

なぜこの本を読んだのか

親も70代になり、介護が身近な存在になってきたため、気になり読んでみました。

介護についての等身大な状態を、コミックエッセイというわかりやすい形で知りたかったため。

2.かんたんあらすじ

年老いた親とのつき合いは、切なさと苛立ちの連続だった。

人気ブロガーの著者が、親の介護をする中での気づきや工夫を表現したコミックエッセイ。

心に響いたフレーズ

「ママの大切なものをどんどん勝手に捨てて!!もうママのことは放っておいて!!」

著者の母親のセリフです。

この話を見て、「終活」という言葉が頭に浮かびました。

自分のものを捨てることで、その思い出までもなくなってしまう感覚。

自分の生きてきた証が、簡単に消えてなくなってしまう恐怖。

「自分がないがしろにされているのかもしれない」という悲しさ。

それらの負の感情が、怒りに変わるのもある意味自然なことなのかもしれません。

「そんなことはないよ」

「あなたの人格を否定しているわけじゃないよ」

言動で分ってもらうように努める、それしか子ども側ができることはないのかもしれません。

「あのさその幻視私に教えて!!どんな世界が見えるか知りたい!!」

父親の視る幻覚に対しての、著者のセリフ。

認知症の初期症状でも、幻視はあるらしいです。

その応対として、幻視をみる側にとって、それは現実であるため

「そんなものはないんだ」

と否定するのはよくありません。

だからこそ、著者の応対、「興味があります!」のスタンスは、
相手を否定しない見事な応対だと感じました。

「生きてる?」の挨拶

久しぶりに実家に帰ってきた時、著者が母親に「元気?」ときくと、
決まって「元気じゃない」と応える母親。

そんな母親に、嫌気が差していた著者。

そのことを姉に愚痴って、提案されたのが「生きてる?」の挨拶

「元気?」ときかれて「元気じゃない」というのは、ある意味正直者です。
70代になって「元気満々です!」と応えられる人の方が稀少。

だから「生きてる?」という聞き方は、とてもいい対応だと感じました。

明石家さんまさんの「生きてるだけでまるもうけ」という考え方と同じように、
子どもにとっての親も、生きていてくれるだけで有難いもの。

「生きてる?」の挨拶。

それこそが、「生きてることの有難さ」を再認識できるのだと感じました。

3.まとめ

読んだことで得られたポイント

いままでは、「親の介護は子どもがすべてみなければならない」との想いに囚われていたように思います。

しかし、親の介護は気の置けない肉親との関係であるがため、かえってこじれたりしやすいことを再認識しました。

そのため、一人で抱え込まず、チームとして支えるしくみづくりを作ることが大切だと学びました。

この本は

・親の介護について不安に思っている人

・他の人の体験談が知りたい人

・活字が苦手な人

におすすめな作品です!

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