
こんにちは、てつやまです。
このたび、穂波了さんのミステリ小説
『忍鳥摩季の紳士的な推理』を読みました。
《作品情報》
・書名 忍鳥摩季(おしどりまき)の紳士的な推理
・著者 穂波了(ほなみりょう)
・出版社 双葉社
・頁数 277
1.この本のここが凄い!
主人公・忍鳥摩季と、【先生】の…バディ…もの?
特殊設定下における犯罪を、独特な視点から解きほぐす、非日常ミステリー!
なぜこの本を読んだのか
雑誌『ダヴィンチ』の新刊紹介の欄で見て、面白そうだなと感じたから。
2.かんたんあらすじ
超常現象を利用した犯罪!?
特殊設定ミステリ。
不可思議な状況を利用したとしても、人は
「不可能を可能にすることはできない」
何が可能で、何が不可能かを見極めろ!!
心に響いたフレーズ
「摩季、超常現象を利用したとしても、不可能を可能にすることはできない。大事なのは何が不可能かを見極めることだ。そうすればシンプルな仕掛けが見えてくる」
主人公・忍鳥摩季への【先生】のセリフ。
超常現象は、人知の及ばないもの。
【ループ】【ストップ】【人を操る絵本】【タイムリープ】など
通常とは異なる状況で行われる犯罪。
しかし犯人は、「人間が行うことができることしか、できない」
状況が不可思議だとしても、実際の犯行は可能だから起っている…
さて、犯人に可能だったことはなにか?
また、可能性としてあり得る方法をとれる犯人はだれか?
可能と不可能。
両者をしっかり分けることで推理している様を読んで、
私は、奴隷の哲学者エピクテトスの「権内と権外」という話を思い出しました。
何が自分にとってコントロール可能なのか、
そしてコントロール不可能に対しては、どう捉えるか。
人生を大切にする方法が、この言葉にも隠れているのではないかと感じました。
3.まとめ
読んだことで得られたポイント
書籍の表裏で、イラストや文字が反転しているのはおしゃれだと感じました。
「物事のウラまで読み解くことが大事」という、著者のメッセージの現れなのかもしません。
この本は
・ミステリ小説が好きな人
・特殊設定のような、捻った作風が好きな人
・「人の想いは強い」ということを信じている人
におすすめな作品です!
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