失敗から学べるって…すてき!/『犯罪心理学者は見た 危ない子育て』出口保行

てつやま
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こんにちは、てつやまです。

今日紹介する1冊はこちら

『犯罪心理学者は見た 危ない子育て』出口保行

てつやま
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本書は、出口保行さんが法務省の心理士として、

全国の少年鑑別所・刑務所等で犯罪者を心理分析した経験を基に、

親が子どもにどのような影響を与えるかを深く探る内容です。

サイモンズ式分類による「危ない子育て」の4つのタイプについても解説しており、

子育ての重要なポイントを再確認する良い機会となる一冊です。

なんでこの本を読んだの?

てつやま
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前書『犯罪心理学者が教える子どもを呪う言葉・救う言葉』を読み、

面白かったため、続編を楽しみにしていました。

テレビ番組「そこまで言って委員会」ゲストで出演されていた出口保行さんの

お話がとても面白く、著書を読んでみたくなったのも理由のひとつです。

本の内容で大事な3つのポイント

①「危ない子育て」4つのタイプ

②見守ることの大切さ

③失敗経験が重要!

一つずつ解説していきます!

①「危ない子育て」4つのタイプ

子どもがひとりで勝手に悪くなることはない

本書の中で最も印象的な部分は、親が子どもに与える影響の大きさについての考察です。

著者である出口保行さんは、法務省の心理士として非行少年や犯罪者の心理分析を行ってきた経験から、

子どもがひとりで勝手に悪くなることはなく、必ず親や周囲の環境が影響していると指摘しています。

サイモンズ式分類に基づく「危ない子育て」の4つのタイプ(過保護型、甘やかし型、高圧型、無関心型)に偏り過ぎないように注意することが重要であり、

どのタイプにも偏らないバランスの取れた子育てを心掛けるべきだと本書で述べています。

例えば、過保護型は子どもの自主性を奪い、甘やかし型は規律を欠如させます。

高圧型は恐怖を与え、無関心型は愛情を感じさせません。

これらのタイプに偏ることなく、バランスの取れたアプローチが大切だと強調されています。

サイモンズ式分類に基づく「危ない子育て」の4つのタイプ

タイプ特徴影響
過保護型支配と保護子どもの自主性を奪い、依存心を強める
甘やかし型服従と保護規律の欠如、わがままな行動の増加
高圧型支配と拒否恐怖心を与え、自信喪失や反抗心を引き起こす
無関心型服従と拒否愛情不足、自己肯定感の低下、情緒不安定

②見守ることの大切さ

次に、心配しながら見守ることの大切さについても詳しく述べられています。

過保護になりすぎると、子どもは自分の力で困難を乗り越える経験ができず、

成長が阻害されます。

心配する気持ちは当然ですが、その気持ちを適切にコントロールし、

子どもに自己解決能力を身につけさせることが重要です。

出口保行さんは、親自身の欲求不満耐性も子どもの成長に影響を与えると指摘しています。

親が自分の欲求不満をうまく対処できないと、子どもに対して過度な期待や制限を押し付けることになりかねません。

親も自分の行動を見直し、心配しながらも子どもの自主性を尊重する姿勢が求められます。

「欲求不満耐性」とは

「欲求不満耐性」とは、物事が思い通りに進まないときに、その不満を耐え、効果的に対処する力のことです。

例えば、友達と遊ぶ約束をしていたのに急にキャンセルされたとき、苛立ちや悲しみを感じつつも、

他の楽しみを見つけて気持ちを切り替える力が欲求不満耐性です。

この力を持つことで、日常生活のストレスや困難を乗り越え、より充実した生活を送ることができます。

③失敗経験が重要!

失敗は「人生の学び体験」

最後に、自主性を育むためのコミュニケーションと失敗経験の重要性についても触れています。

命令口調を避け、子どもが自分で考え、自分で行動する機会を提供することが大切です。

例えば、「忘れ物をしないように気をつけなさい」と命令するのではなく、

「明日の持ち物確認、一緒にする?」といったコミュニケーションを取ることで、

子どもの自主性を育むことができます。

また、子どもが失敗を経験し、それを受け入れることで、挫折にも強くなり、

視野が広がると述べられています。

失敗経験を恐れるのではなく、その先の人生を生きるための重要な学びとして捉えることが大切です。

語彙力やコミュニケーション力を高めるための練習も、

子どもが社会で成功するための重要な要素となります。

まとめ

繰り返しとなりますが、本書のポイント

①「危ない子育て」4つのタイプ

②見守ることの大切さ

③失敗経験が重要!

私自身、独身で子育ての経験はありません。

ただ子ども時代、子どもだったことはあります。

子どもは、良くも悪くも親の影響を大きく受ける

だからこそ、親子間のコミュニケーションが大切なのです。

親子だから、夫婦だからいわなくてもわかる

そんなことはありません。

そう思っているなら、それはお互いがいいように思い込んでいるだけなのかも…

しっかり気持ちを話す。

相手を信頼して、任せる。

一人一人の人間、別人格だということ意識して、お互いを想うことが重要だと感じました。

この本は

・親子間の人間関係の悩みがある人

・犯罪心理に興味がある人

・コミュニケーションに苦手意識がある人

におすすめな一冊です!

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