
こんにちは、てつやまです。
今日紹介する1冊はこちら
『思いつきって、どうしたら「自分の考え」になるの?』深沢真太郎

本書は、「思いつきを自分の意見にする方法」が、ストーリー形式で学べる本。
思いつきを発言した後に、「根拠は?」と聞かれることを恐れる主人公。
ひょんなことから、数学者の女性と出会い、コミュニケーション理論を学ぶ。
「数学×コミュニケーション」で説明する内容です。
本書を読むことで、自信を持って自分の意見を言うための
「根拠のつくり方」が身につきます。

なんでこの本を読んだの?

私自身、思いつきはあるものの、「根拠は?」と聞かれるとしどろもどろに…
そんな経験から、思いつきを、自分の意見に出来れば、
もっとコミュニケーション出来たのかも?と感じ、本書を読みました。
本の内容で大事な3つのポイント
①「根拠をつくるスキル」が意見を強くする!
②「スタンス」を明確にすることで生まれる自信
③GHPが導く効果的なコミュニケーション
一つずつ解説していきます!
①「根拠をつくるスキル」が意見を強くする!
なぜ私たちは自分の意見を言えないのか
多くの人が「自分の意見をうまく言えない」と悩んでいます。
しかし、著者の深沢真太郎氏によれば、それは意見がないからではなく、
思いつきを「自分の意見」として表現するスキルが
不足しているだけなのです。
では、そのスキルとは具体的に何でしょうか。
つぎからその説明を行っていきます。
ポイントは「自分自身が納得できる理由」
本書で最も印象的だったのは、「根拠をつくるスキル」の重要性です。
ここでいう根拠とは、単なる論理的な裏付けではありません。
まず第一に、自分自身が納得できるものでなければなりません。
なぜなら、自分が心から納得していない主張は、
決して説得力を持って相手に伝えることができないからです。
その不確かさは必ず相手に伝わり、結果として「根拠なし」と判断されてしまいます。
つまり、「根拠をつくるスキル」とは、自分自身が深く納得できる理由を見つけ出し、
それを明確に説明できる力なのです。
②「スタンス」を明確にすることで生まれる自信
「スタンス」の重要性
つぎに、著者は「スタンス」の重要性も強調しています。
私たちが意見を述べることを躊躇する大きな理由の一つは、
相手と意見が異なることへの不安です。
しかし、自分の立場(スタンス)を明確にすることで、この不安はほぼ解消されます。
なぜなら、立場が異なれば意見も結論も違うことは、ごく自然なことだからです。
例えば、同じ商品を評価する場合でも、製造者の立場か、消費者の立場かで、
まったく異なる評価になることは、十分ありえます。
この、「スタンスが変われば、意見も変わる」という考え方は、
ついつい忘れがちなことです。
言葉と立場の定義:意見を述べる土台づくり
効果的なコミュニケーションには、適切な「環境整備」が欠かせません。
具体的には、「言葉の定義」と「立場の定義」という二つの要素が重要です。
特に専門用語を使用する際は、その言葉の意味を関係者間でしっかりとすり合わせる必要があります。
また、どの立場からの発言なのかを明確にすることで、
異なる意見も自然に受け入れられる土台が作られます。
③GHPが導く効果的なコミュニケーション
相手の心に響くコミュニケーション
著者は、独自の概念として
「GHP(グッとくる、ハッとする、ピンとくる)」
を提唱しています。
いくら正確な数値や論理的な説明を並べても、相手の心に響かなければ意味がありません。
「GHP」すなわち「グッとくる、ハッとする、ピンとくる」もの。
「これいいなあ!」とグッときて、
「この考え方は知らなかった!」とハッとして、
「そうそうこれこれ!」とピンとくるものが大事なのです。
また、効果的なコミュニケーションには、相手の「言葉の好み」を理解し、
それに合わせた表現を選ぶことが重要です。
例えば、若者の考えを理解したいなら、実際に若者と対話するのが近道です。
正論だけでは伝わらない理由
興味深いのは、著者の「正論」に対する指摘です。
正論を述べる側は「正しさ」という大義名分があるため、気持ちよく話せます。
しかし、聞く側にとっては、否定できない重圧となり、
むしろ反感を招きかねません。
効果的なコミュニケーションには、正論などの確かな根拠に加えて、
実体験や共感できる要素(GHP)を織り交ぜることが重要です。
相手の心に響く表現があってこそ、意見は真の説得力を持つのです。
まとめ
繰り返しとなりますが、本書のポイント
①「根拠をつくるスキル」が意見を強くする!
②「スタンス」を明確にすることで生まれる自信
③GHPが導く効果的なコミュニケーション
私も、思いつきはたくさんあるのに、それを自分の意見として話すのは難しいと感じています。
その理由として、「自分自身が納得できる根拠を持っていないから」との意見は
とても納得できるものでした。
自分が納得していない意見は、自信を持って話すことができず、
不安になって話してしまうため、相手にも上手く伝わらない…
また、正しい意見や数値だけを考える「正論」は、話す側は楽しいもの、
聞く側にとってはとても疲れるものだと改めて気づかされました。
大切なのは、「グッとくる、ハッとする、ピンとくる」という、心を動かす要素を加えること。
このように、思いつきを価値のある選択肢に変えるには、
しっかりとした手順があることを学びました。
自分が納得できる根拠を作り、相手の心に伝わる表現を選ぶことで、
私たちの思いは、相手の響く力のある意見になっていくのでしょう。
この本は
・自分の意見を求められることに恐怖する人
・思っていることをうまく話せない人
・話が伝わらないと悩む人
におすすめな一冊です!
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