一過性のブームで終わらせない!/『HSPブームの功罪を問う』飯村周平

てつやま
てつやま

こんにちは、てつやまです。

今日紹介する1冊はこちら

『HSPブームの功罪を問う』飯村周平

てつやま
てつやま

本書は

HSP(Highly Sensitive Person)「とっても繊細な人」のブームについて、

その功罪、メリットとデメリットを比較。

特に、デメリットの側面を重視して検証した本です。

どうしてこの本を読んだの?

てつやま
てつやま

私は、HSPという概念と出会い、

「私自身HSP、いわゆる【繊細さん】ではないか?」

「どうやったら生きにくさを減らせるか?」ということを考えていました。

HSP関連情報を知る中で、

「自身が繊細さんであることを理由に横柄な態度をとる」

などの、HSPブームにおける悪影響もあることを知りました。

このような【HSPブーム】と呼ばれる中で、

私はHSPという気質について、今後どう関わるか。

その一つの根拠として読むたいと思いました。

本の内容で大事な3つのポイント

①HSPとはなにか?

②HSPブームのデメリットとは?

③HSPと付き合っていく方法

一つずつ解説していきます。

①HSPとはなにか?

HSPとは、「Highly Sensitive Person」の略語で、

「とっても繊細な人」と訳す人もいます。

HSPの人は、生まれつき感受性が高く、

感情や五感の刺激に敏感に反応する気質を持っています。

このHSPという概念を提唱した、エイレン・アーロン博士によると、

HSPは全人口の15〜20%を占めると言われています。

5人に1人の割合で存在している、誰もが関わることがあり得る気質です。

この、HSPは先天的な気質であり、育った環境に関係なく見られる特性です。

主なHSPの特性としては、例えば感情の起伏が激しいこと、

音や光、匂いといった環境刺激に敏感であること、

他人の感情や表情に強く反応することなどが挙げられます。

これらの特性を持つため、HSPの人々は社会的な場面で、

とても疲れやすいという弊害があります。

②HSPブームのデメリットとは?

次に、飯村さんは、HSPブームのデメリットについて、

本書のなかで鋭く指摘しています。

現代社会において、HSPという概念が広まることで

生じる問題点は以下3点です。

・自己診断の誤り

・一面的な理解

・メディアの影響

一つ目の問題点は、自己診断の誤りです。

HSPに関する情報がインターネットやSNSで広まることで、

自己診断が過度に行われ、本来のHSPではない人々が

自分をHSPと誤認するリスクが高まっています。

これにより、不必要なストレスや人間関係のトラブルが

生じる可能性があります。

二つ目の問題点は、一面的な理解です。

HSPというラベルだけを見ることで、

個々の多様な特性や背景を見落とし、

浅い理解に留まることを指します。

これにより、HSPの特性が誤解され、

適切な支援や配慮が受けられない可能性があります。

個人の全体像を把握し、一方向だけではない理解が求められます。

三つ目の問題点は、メディアの影響です。

HSPに関する情報がセンセーショナルに報じられることで、

科学的な根拠に基づかない内容が広まりやすくなります。

メディアがHSPを過剰に取り上げることで、

HSPであることが流行やステータスのように扱われ、

本来の意図とは異なる形で広まることが懸念されます。

また、本当に困っている人に対して、

HSPの診断や治療を謳い、科学的根拠のない医療を

高額で提供する人が現れる危険性もはらんでいます。

③HSPと付き合っていく方法

最後に、HSPの人々が社会で快適に生活し、

貢献できるようにするためには、

以下のポイントに注意することが大切です。

まず、理解と共感です。

HSPの特性を理解し、その感受性を、

大切なひとつの個性だと自他ともに理解すること。

HSPの人々は、細かい刺激や感情に敏感なので、

その点を尊重して接することが求められます。

次に、環境の配慮です。

快適に過ごせるよう、刺激の少ない環境を整えることが大切です。

例えば、音や光の刺激を最小限に抑える工夫をする、

人と長時間共に過ごす環境なら、適時休息をとるなど。

さらに、コミュニケーションの大切さも重要です。

HSPの人々は、感情や考えを深く感じ取る傾向があるため、

率直で誠実なコミュニケーションを心掛けるのがよいでしょう。

相手の感情や意見を尊重し、丁寧に対応することで

信頼関係を築くことができます。

また、サポートも欠かせません。

HSPの人々がストレスを感じやすい場面では、

サポートや励ましを提供することが有効です。

無理をさせず、適切なサポートを提供することで、

HSPの人々が安心して生活できる環境を作ることができます。

『HSPブームの功罪を問う』は、HSPについての理解を深めると同時に、

現代社会におけるHSPブームの光と影を鋭く分析した一冊です。

飯村周平さんの鋭い視点が、HSPという概念をより深く考えるきっかけを与えてくれます。

この本を通じて、HSPに対する正しい理解とその特性を生かした

共生の方法について考える機会を持つことができるでしょう。

HSPであることを自覚している人々や、

その周囲の人々にとって、この本は大きな助けとなるでしょう。

また、この本を読むことで、HSPブームの背景にある

複雑な問題について理解を深めることができるでしょう。

まとめ

大事な3つのポイントを再度繰り返します。

①HSPとはなにか?

②HSPブームのデメリットとは?

③HSPと付き合っていく方法

この本は

・HSPについて知りたい人

・HSPブームに抵抗がある人

・「気にしすぎ」と言われ続けて落ち込んだことがある人

におすすめな一冊です!

コメント

タイトルとURLをコピーしました