
こんにちは、てつやまです。
今日紹介する1冊はこちら
『静かに退職する若者たち 部下との1on1の前に知っておいてほしいこと』
金間大介

☆こんな人にオススメ!!
・部下との距離感にモヤモヤしてる人
・「ちゃんと聞いてるつもりなのに…」と悩んでる上司の人
・若者の返答に手ごたえを感じないで困っている人

本書は、「1on1の前に読む本」という コンセプトで書かれた本。
「1on1」とは そもそも何か。
その背景と目的を交えつつ、若者たちと 接する全ての人に「提案をする」一冊。

なんでこの本を読んだの?

組織の人間関係に興味があったから読んでみました。
「1on1」という概念が注目されて いる 現代、その目的や効果はどんなものだろう と感じ 読んでみました。
本の内容で大事な3つのポイント
①若者が本音を話せない理由を理解する
②信頼関係が1on1の土台になる
③フィードバックは具体的に、丁寧に
一つずつ解説していきます!
①若者が本音を話せない理由を理解する
テンプレ返答は若者たちの生存戦略
本書を読んでまず強く感じたのは、
「若者が本音を話さない」のではなく、
「話せない」状況に置かれているということです。
著者は、現代の若者が「いい子症候群」に陥っていると指摘します。
これは、場の空気を読み、波風を立てず、模範的な返答をすることで自分を守るという生存戦略です。
確かに、私自身も学生時代や職場で、当たり障りのない言葉を使って、その場しのぎを行った経験があります。
本音を話すことは、時に軋轢を生みます。
だからこそ、若者たちはテンプレート的な返答を選び、感情や不満を飲み込んでしまう。
著者が「なぜ1on1の場で不満を言ってくれなかったのか?」と問いかける場面では、上司側の気持ちも理解できる一方で、
若者側の「言っても変わらなかった」「言ったことでかえって悪化した」という過去の経験があるかもしれないと感じました。
戦わず“距離を取る”若者たち
また、理不尽な状況に対して、若者は戦うのではなく「距離を取る」という選択をする傾向があります。
これは、過度なストレスを避けるための合理的な行動です。
職場がゆるすぎて辞めたくなるという話も、同世代との比較による焦りが背景にあると著者は述べています。
人と比べず、自分のペースで働ける環境が理想であるにもかかわらず、周囲の目が気になってしまう。
この感覚は、若者だけでなく、多くの社会人が共感できるものではないでしょうか。
若者が本音を話せない理由は、単なる「甘え」ではなく、社会構造や人間関係の中で形成された防衛反応です。
その背景を理解することが、1on1の第一歩だと本書は教えてくれます。
②信頼関係が1on1の土台になる
“課題解決”じゃなく“共有の場”!
本書のタイトルにもある「1on1」は、部下との個別面談のことですが、著者はこれを「課題解決の場」ではなく「共有の場」として位置づけています。
つまり、1on1は何かを解決するための場ではなく、まずは相手の話を聞き、関係性を築く場なのです。
印象的だったのは、「若者が一緒に食事や飲み会をしたいと思う相手は、『無害な人』か『興味がある人』」というくだりです。
これは、上司や先輩が「無害であること」を意識する必要があるという示唆でもあります。
自分では無害、「敵ではない」と思っていても、つい小言を言ってしまっているかもしれない。
だからこそ、自分を装うのではなく、若者にとって安心できる存在であることが大切です。
1on1は“聞く覚悟”から始まる長期戦
また、1on1には「覚悟」が必要だと著者は言います。
導入しただけで成果が出るものではなく、長い時間をかけて信頼関係を築いていく必要があります。
確かに、関係性の薄い上司から「今から1on1を始める!さあ何でも言ってくれ」と言われても、すぐに何でも言える人の方が稀でしょう。
信頼は一朝一夕では築けません。何度も対話を重ね、少しずつ心を開いてもらう。
そのプロセスこそが、1on1の本質なのだと思います。
さらに、1on1と似ている「コーチング」との違いについても触れられていました。
コーチングは「〇〇したい」という前向きな目標を支援するものですが、1on1は「〇〇しなければならない」という義務を管理する場でもあります。
そこには上下関係があり、部下にとって上司は「評価者」であるという緊張感が伴います。
だからこそ、信頼関係がなければ本音は引き出せません。
本音を引き出すには、まず「聞く姿勢」が必要です。
改善案を提示する前に、相手の話をじっくり聞く。その積み重ねが、若者との信頼を育てる土台になるのです。
③フィードバックは具体的に、丁寧に
”助言“が“指摘”に聞こえることもあるフィードバック
本書では、フィードバックの重要性についても多くのページが割かれています。
特に印象的だったのは、「採点結果が返されない試験はたんなる拷問だ」という一節。これは、フィードバックがなければ成長できないということを端的に表しています。
フィードバックは、与える側にとっては「助言」や「アドバイス」ですが、受け取る側にとっては「注意」や「指摘」として受け止められることが多いです。
このギャップを埋めるには、やはり信頼関係が必要です。
信頼があれば、厳しい言葉も「自分のため」として受け入れられる。
逆に、信頼がなければ、どんなに優しい言葉でも「攻撃」として受け取られてしまうかもしれません。
“ゲームみたいに即レス&見える化”が理想
著者は、フィードバックの理想形は「ゲーム」にあると述べています。
ゲームでは、行動に対してすぐに結果が返ってきます。
ポイントが貯まったり、レベルが上がったりと、成果が目に見える形で示されます。
これが、フィードバックのあるべき姿だと本書では説明されています。
具体的で、タイミングがよく、本人が納得できる形で伝えること。
それが、成長につながるフィードバックになります。
若者の安心感は、上司の“できる限り”で十分
また、「できる限りの行動」が、若者にとっての100%だという指摘もありました。
これは、上司や先輩が無理をしてまで応えようとするのではなく、自分の範囲で誠実に対応することが大切だということです。
過剰な期待や過度な努力は、かえって相手にプレッシャーを与えてしまうこともあります。
だからこそ、「できる限り」の方がいい。
その姿勢が、若者にとっての安心感につながるのです。
フィードバックは、ただ伝えるだけでは意味がありません。
相手の立場に立ち、具体的に、丁寧に伝える。
その積み重ねが、信頼を育て、成長を促すのです。
まとめ
繰り返しとなりますが、本書のポイント
①若者が本音を話せない理由を理解する
②信頼関係が1on1の土台になる
③フィードバックは具体的に、丁寧に
『静かに退職する若者たち』は、単なる1on1のノウハウ本ではありません。
若者がなぜ本音を話せないのか、どうすれば信頼関係を築けるのか、そしてフィードバックをどう伝えるべきか。
そのすべてに対して、著者は「答えはない」と言い切ります。
だからこそ、この本には価値があるのだと感じました。
コミュニケーションに正解はありません。
けれど、考え続けること、向き合い続けることには意味があります。
そのことに気づかせてくれるきっかけとなる一冊です。
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