
こんにちは、てつやまです。
このたび、市川 憂人さんのミステリー小説
『牢獄学舎の殺人 未完図書委員会の事件簿』を読みました。

☆こんな人にオススメ!!
・「物語の中に入り込む感覚」が好きな人
・「答えのない問い」に惹かれる人
・現実とフィクションの境目が曖昧になる感覚が好きな人
《作品情報》
・書名 牢獄学舎の殺人 未完図書委員会の事件簿
・著者 市川 憂人
・出版社 株式会社星海社
・頁数 342
1.この本のここが凄い!
「推理小説」というフィクションが、現実の事件となる!?
「解答編のない推理小説」。
身近に活かせそうな犯行。
それは、「事件を誘発するいわくつきの本」だった…
〈未完図書〉を追う『未完図書委員会』なる組織も登場する、ファンタジーな世界観!
なぜこの本を読んだのか
「◯◯の殺人」という、タイトルだけで内容がわかる推理小説、かつミステリーが読みたいタイミングでもあったため 読んでみました。
また、著者の市川憂人さんの『ジェリーフィッシュは凍らない』を読んで 面白かったのも理由の一つです。
2.かんたんあらすじ
ミステリ好きな高校生・本仮屋(もとかりや)は、「解答編のない推理小説」という謎の本と出会う。
その小説には、音楽室・美術室・プールで起きる三つの密室殺人が描かれていて、最後には〈読者への挑戦状〉が…
そしてその本は、現実の犯罪を誘発させる“未完図書”だった!?
フィクションが現実になる、スリル満点の学園ミステリ!
心に響いたフレーズ
「謎を解き明かして終わるのが本格ミステリーなら、興呂木厄藻の作品は全て未完結。私たちは『未完図書』と呼んでる。」
未完図書委員会、〈司書〉杠(ゆずりは)のセリフ。
推理小説には、必ず《解答編》が存在する。
しかし、興呂木厄藻の作品は、この《解答編》がない、未完結なものだった。
2025年現在、「未だ完成していないもの」といえば、サグラダ・ファミリアが挙げられる。
しかし、フィクションとはいえ、100以上に及ぶ作品全て(だと思われる)が完成していないというのは、とても異質。
ただ、「完成していない」という表現も、もしかして誤りなのかもしれないと感じています。
《解答編》のない本を、誰かに読んで、解答してもらう。
そのプロセスを見越して、すでに完結しているのかもしれません…
「『読書への挑戦状』を解いた者は、『未完図書』を使って完全犯罪を成し遂げることができる。」
未完図書委員会、〈司書〉杠(ゆずりは)のセリフ。
この箇所を読んで、ふと、『金〇一少年の事件簿』に登場するライバルキャラ、
〇〇の傀儡師のことを思い出しました。
犯罪計画を練る、それを実行犯に渡す。
その関係性が、本を書いた興呂木厄藻と、本の謎を解いた実行犯の関係性に似ており、この物語に、すんなり入っていくことができた、一つの要因だったとだと思います。
『牢獄学舎の殺人』をこの学校に持ち込んだのは誰なのか?
主人公、本仮屋(もとかりや)のモノローグ。
『牢獄学舎の殺人』という、興呂木厄藻の《未完図書》。
その本を、主人公の学校に持ち込んだ人物。
物語のストーリー通り犯罪が行える要素がこの学校にあると 見抜いた人物。
それこそ、未完図書の結末を予測し、そのキーポイントを押さえ、類似点を探る…
その人物、めちゃくちゃ頭がいいことは間違いないと感じました。
3.まとめ
読んだことで得られたポイント
『牢獄学舎の殺人』は、「未完の推理小説」が巻き起こす事件をめぐる物語です。
「読者への挑戦状」が、リアルに事件を引き起こすかもしれないという、フィクションとのはざまを超えた、「この自分が手に取って読んでいる本自体が仕掛けなのでは?」という視点に面白さがあります。
さらに、本が1冊しか存在しないことや、「解答編のない小説」を誰かが解き、現実で犯罪を起こすという構造にゾクッとしました。
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