こんにちは、てつやまです。
このたび、渡辺優(わたなべゆう)さんのミステリ小説『私雨邸の殺人に関する各人の視点』を読みました。
《作品情報》
・書名 私雨邸の殺人に関する各人の視点
・著者 渡辺優(わたなべゆう)
・出版社 双葉社
・頁数 293
1.この本のここが凄い!
主人公の視点で物語をみるのではなく、
視点がくるくる変わることで、様々な情報を知ることができる、という珍しい形式。
なぜこの本を読んだのか?
書店で面白そうなミステリ小説を探している際、発見。
本書を紹介する帯にて
「事件を解決するはずの名探偵が…いない!」
と描かれており、興味をもち、読むことを決めました。
2.かんたんあらすじ
名探偵不在!?
登場人物たちの【視点】からみる、クローズドサークルでの惨劇
【視点】というのが、本書一番のキーワード!
心に響いたフレーズ
他人の目ではなく、自分の目で、自分の視点で世界を見たい。
→ある人物の独白。
私自身も、周りから見られた自分というものを、無意識で演じていることもあり共感。
本書のキーワードである【視点】。
「視点を変えて考えてみては?」とのアドバイスを受けたことがありますが、
この視点を変えるというの、他人の視点、相手の考え方を類推するということ。
本書は、「他人はこう考えているかもしれない」という意識をくすぐってくれる作品。
3.まとめ
・読んだことで得られたポイント
人生においても、他者の【視点】を意識する大切さ。
ミステリ小説の話だけではなく、人生においても、各々の【視点】で認知するもの。
その【視点】でしか考えを深められないのが、人間。
しかし、「他の人の【視点】」を類推することで、別のベクトルに考えを広げることができる。
思い込み、決めつけ、偏見など、悪いベクトルに進むことを止められるのは、他者の【視点】なのかもしれません。